2016年5月13日金曜日


田んぼ発電 微生物のエネルギーを利用せよ身近で“収穫”できるエネルギー(2

イネと微生物が作り出す電力
 土の中にたくさんいる微生物を使い、田んぼで発電させる研究が、東京薬科大学の渡邉一哉教授ら研究グループにより行われている。イネは光合成によって有機物を作り、その一部を根から土の中に出す。有機物が豊富になった田んぼの土の中には、その有機物をエサにして生きている微生物がたくさんいて、中には有機物を分解するときに電子を外に出すものがいる。この微生物が出す電子を使って発電しようというのが田んぼ発電のからくりだ。

実験で、田んぼの土の中にマイナス極の電極を、水の中にプラス極の電極を設置すると微生物が放出する電子がマイナス極に集まり、電流が流れた。田んぼ1m2あたり数十mW(ミリワット)の電力を取り出すことができた。極めてわずかな電力だが、時計を動かしたり、LED電球を点灯させたりすることはできる。「イネの活動が発電量に影響します」と渡邉教授。昼間や日差しの強い夏に天気のいい日が続いたときは、イネの光合成も活発になり、発電量も多くなるという。


 

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